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不用品 引き取りのキャッチコピー

接近する手がかりとして,ここでは,かつてE,Gが提起した資源概念に注目してみたい。
G は,経済学と地理学の境界領域で,資源の概念を「事物または物質にあてはまるのではなく,事物または物質の果たしうる機能,あるいはそれが貢献しうる働きにあてはまる」と定義した。 20世紀の前半に,アメリカでは西部という開発のフロンテイアが消滅したため,資源の賦存状況を総覧しうる目録が作成されていたが,そこで登場したジンマーマンの定義は,資源をとらえる新しい視角を提示するものであった。
所与の目的を達成するための機能もしくは働きを指しているので,資源とはすでに存在しているものではなく,人間の評価を反映して生み出されるものを指すことになる。 環境をこうした資源の概念から把握することの積極的な意義は,たんに個別の環境構成要素をとりあげるのではなく,対象を生態的なシステムとしてとらえ,その機能に注目するところにある。
そこで環境資源を機能の面からみると,土地利用計画や地域環境管理計画がとりあげる対象は,自然生態系,人工化された生態系(以下人工生態系と表記),人工物の集積系,に区分することができる。 環境の質の向上とは環境資源の価値を高めるということでもあるが,こうした目標は対象の類型によって異なった対応を必要とすることになろう。

自然生態系の場合は,種の多様性の保存にみられるように,自然環境の複雑な構造そのものを保存することが目標となる。 生態系も人間の発育と同様に,成長期から成熟期へと発達過程を段階的に通り,その過程で種の多様性は増大していく.また,系の安定性や抵抗力は,成長期の系では低いが,成熟期の系では高い。
したがって,ゾーニングによって開発行為を規制する場合,成長中で高い生産性をもつ系と,高い安定性をもつ成熟した系を区別して,対象地域におけるルールを設定しなければならないであろう。 人工生態系を望ましい水準に維持する場合は,自然が本来もっていた多くの安定化因子が欠落していることが多いので,場の維持を自然の修復機能だけに依存するのでは不十分である。
ここでは,人間の意識的な働きかけが必要となる。 近年,環境の復元や修復についてミテイケーションがとりあげられるようになってきたが,その内容は,開発行為による被害の減少,被害を受けた場合は復元,不十分な場合は同等の環境を創出するというように,レベルによって差異がある。
人工生態系の損傷の程度には差があるから,失われた機能を回復する手だてもまた異なる。 従来,環境の質の向上という課題をとりあげた場合,自然生態系の保全かもし〈は人工物を構築するといった発想が大勢であった。
しかし,対象地域のなかには,自然生態系のウエイトは低いけれども人工生態系は卓越しているというケースは決して少なくない。 したがって,環境資源の価値を高めるという課題のもとでは,保全事業がもつ重要性に注目しておく必要があろう。
専門家による診断と失われた機能の回復や強化,その後の継続的な維持管理という一連の過程を遂行することは,発展のパターンを外延的拡大から内包的充足へ転換させるという課題の実践に他ならない。 人工物の集積系において安定化を目的とする場合は,こうした集積系の内部に生態学的な仕組みを設けることが課題となろう。
具体的には,廃棄物の循環や排水の再利用など総じて循環システムの構築が目指すべき対象となる。 しかし,この系は人間の生活空間でもあるから,対象の物理的な性格を判断するだけでは不十分である。

生活空間の編成は,都市化の段階によって地域的差異を示す。 非都市的土地利用から都市的土地利用への転換に地域差があるだけでなく,都市的施設の立地の程度や都市的生活様式の浸透の程度も異なっている。
これらが相互に作用して,それまでの生活空間が変化したり,あらたに作り出されてくるわけである。 空間の編成に社会経済的要因が作用しているから,都市の再開発を循環システムの構築と関連させて実施する場合,社会科学的な分析との接合は不可欠であろう。
土地利用計画や地域環境管理計画が,本来目指している総合性を発揮すべき局面がここにある。 自然生態系,人工生態系,人工物の集積系という各系を規定している編成の原理は異なるので,相互の境界領域の処理には工夫を要する。
緩衝地帯の評価と積極的な位置づけは,これまでの土地利用計画や地域環境管理計画のなかではおこなわれていなかった。 土地利用や空間利用が単純化したり均質化することによってあげえた効率と,それゆえに出てきた問題点を比較し,これを克服していくためには,土地利用の多様性にたいする評価が欠かせない。
緩衝地帯は,土地利用が多様化に向かう過程で,複数の系のあいだにあって双方の直接的な作用がマイナスの効果を発揮するのを防ぐ機能をもつ。 環境資源の価値を高めるという目標のもとでは,緩衝地帯の果たす機能は大きいので,これをメソスケールの計画に反映させる評価の枠組が求められることになろう。
5環境資源の規範性一一環境政策の広がりと関連して G の資源概念は,環境だけでなく空間の把握においても意味をもつ.この視角からすれば,空間もまた所与のものではない。 空間は,人間による評価とそれにもとづく行動の結果作り出されたものである。
生活空間は,人間の生活を支えるさまざまな機能が集まった組織体とみることができる。 現在では,通勤圏や通学圏などが広域へ拡大しているように,1日の行動範囲は相当広がっている。
生活空間が,居住地の属する市町村から広域へ拡大していくと,関連する市町村が相互に機能を補完しあって,機能的な空間を編成するようになる。 地域政策は,こうした移動性の高さによる生活空間の拡大をうけて,新全国総合開発計画(1969年)のときから,広域圏を政策の対象としてとりあげていた。

さまざまな公共サービスにたいする需要に,広域的に対応する枠組として設定したものである。 しかし,いくつかの名称をもって登場した広域圏は,これまでのところ行政部門による計画の枠組を提供するという以上の意味をあまりもち得なかった。
生活空間の多様性が増すにつれ,生活空間の編成主体である人間の価値意識が分化するようになっている。 かつては,日常生活をいとなむ身近な空間を核にして地域への帰属意識が形成されていたが,今日では必ずしもこれに限定されなくなった。
生活空間の拡大と多元化が,人々に場所のイメージを共有する基盤を失わせているのである。 このため現在では,社会的に意味のある生活空間をつくりあげていくことが課題となっている。
人間が生活するために必要な素材は,市場を通してえられることが多いけれども,生存に不可欠なもののうちには,市場を介さないで,自然からえられるものが多々ある。 環境の浄化機能が,無償で人間の生活を支えていることはあらためて指摘するまでもないが,市場の評価を介さない自然の価値は人々の価値意識のなかでまだしかるべき位置を占めていない。
これまでは,湿地や原野を潜在的に開発の余地をもった空間とみなす評価の軸が主流であったが,環境の質にたいする関心の高まりによって,近年ようやく変化の兆しがある。

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